【建設業の資金繰り】ファクタリングの複数利用はバレる?リスクと対策を解説
「あの現場の着工金が振り込まれれば…」「今度の外注費さえ払えれば…」そんな悩みを抱える建設業の経営者の方も多いのではないでしょうか?
資金繰りの悪化は、経営を揺るがす大きな問題です。特に、資金回収に時間がかかることが多い建設業界では、資金不足に陥りやすいと言えます。
そんなときに頼りになるのが「ファクタリング」です。ファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことで、すぐに現金化できる資金調達方法です。銀行融資のように審査が厳しくなく、スピーディーに資金調達できることが魅力です。
しかし、手軽な資金調達方法である一方、ファクタリングの利用には注意すべき点もあります。「ファクタリングは複数利用するとバレてしまうのか?」「リスクはないのか?」といった点が気になる方もいるでしょう。
そこで今回は、建設業におけるファクタリングの複数利用について、そのリスクやバレるケース、対策などを詳しく解説していきます。
ファクタリングは複数利用できる?
結論から言うと、ファクタリングは複数社で利用できます。複数のファクタリング会社と契約し、資金調達を行うことが可能です。
ただし、ファクタリング会社によっては、複数社の利用を制限しているケースもあります。これは、過剰な資金調達による企業の信用リスクを懸念してのことです。そのため、ファクタリング会社と契約する前に、複数社の利用が可能かどうかを確認しておくことが重要です。
ファクタリングの複数利用はバレる?
ファクタリングの複数利用は、必ずしもバレるわけではありません。しかし、以下のようなケースでは、バレる可能性が高くなります。
1. 同じ債権を複数のファクタリング会社に売却しようとした場合
同じ債権を二重に売却することは違法行為です。発覚した場合、詐欺罪に問われる可能性もあるため、絶対にやめましょう。
2. ファクタリング会社から取引先に連絡が入った場合
ファクタリング会社によっては、債権譲渡通知を取引先に送付する場合があります。この通知を受け取った取引先から、ファクタリングの利用について問い合わせを受ける可能性があります。
3. 決算書を確認された場合
ファクタリングを利用すると、決算書にその内容が記載されます。そのため、金融機関や取引先などに決算書を確認された場合、ファクタリングの複数利用がバレる可能性があります。
ファクタリングの複数利用のリスク
ファクタリングの複数利用には、以下のようなリスクがあります。
1. 信用力の低下
短期間に複数のファクタリング会社を利用すると、資金繰りが悪化していると判断され、信用力が低下する可能性があります。その結果、金融機関からの融資を受けにくくなったり、取引先との取引を停止されたりする可能性も考えられます。
2. 手数料負担の増加
ファクタリング会社を利用する際には、手数料が発生します。複数社を利用するほど、手数料負担が大きくなるため注意が必要です。
3. 資金管理の複雑化
複数のファクタリング会社を利用すると、それぞれの契約内容や支払期日などを管理する必要があります。資金管理が複雑化し、ミスが発生する可能性も高まります。
ファクタリングの複数利用における対策
ファクタリングの複数利用のリスクを最小限に抑えるためには、以下の対策を講じることが重要です。
1. 利用するファクタリング会社を厳選する
信頼できるファクタリング会社を選ぶことが大切です。手数料や契約内容などを比較し、自社にとって最適な会社を選びましょう。また、複数社の利用が可能かどうか、事前に確認しておきましょう。
2. 債権譲渡通知を行わない2社間ファクタリングを検討する
2社間ファクタリングとは、ファクタリング会社と利用企業の間だけで行われる取引形態です。取引先に債権譲渡通知が行われないため、ファクタリングの利用がバレにくく、安心して利用できます。
3. ファクタリング以外の資金調達方法も検討する
ファクタリングだけに頼らず、銀行融資や助成金制度など、他の資金調達方法も検討しましょう。複数の資金調達方法を組み合わせることで、リスク分散にもつながります。
4. 資金繰り計画をしっかりと立てる
ファクタリングの利用は、あくまでも一時的な資金調達方法です。根本的な解決のためには、資金繰り計画をしっかりと立て、収支のバランスを改善していくことが重要です。
まとめ
ファクタリングは、建設業の資金繰りを助ける有効な手段の一つです。しかし、複数利用にはリスクも伴うため、慎重に検討する必要があります。ファクタリングのメリット・デメリットを理解し、自社の経営状況に合わせて上手に活用していくことが大切です。
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